ファッションと眼鏡(国産お勧め②YELLOWS PLUS)
YELLOWS PLUSの凄さ
前回EYEVAN7285について書きましたが、今回はもう一つのブランドYELLOWS PLUSです。知らない方も多いと思うので、
YELLOWS PLUSってこんなブランド➡YELLOWS PLUS | Japan made glasses
クオリティの高さに反して低い知名度
EYEVAN7285より知名度は劣るかもしれませんが、ご存知の方も多いかと思います。ただ頻繁に掲載する雑誌を見ない方にとっては、初めて聞く名かもしれません。
YELLOWS PLUSの知名度の低さは、クオリティ・デザイン等が劣っていることが原因では決してありません。会社規模・広告力・営業力といった眼鏡とは直接関係ないところが原因です。ただこのブログで何度か書いていますが、今のブランドは会社規模・広告力・営業力といった眼鏡と直接関係ないことが大きなウェイトを占めているのは歴然とした事実です。
しかしこの小さな会社が作る眼鏡は、世界的に評価が大変高いのです。会社規模・広告力・営業力といった能力が低いのに、今のブランドを作り上げたのには大きな理由があります。
YELLOWS PLUSが世界で評価される理由
「形の美しさ」
日本人が持つ美意識を具現化した眼鏡と言って良いかも知れません。(少し大げさかもしれませんが)その美しい形が世界から評価されているのは間違いありません。
美しい形を持たなければ成功しないジャンル
YELLOWS PLUSの眼鏡を見てみてください。
恐らく「プラスチック製の普通の眼鏡だな」
こんな感想を持つかと思います。
YELLOWS PLUS位置するポジションは、強力な競合ブランドが大変多いのです。競合ブランドというのは、日本ブランドだけではありません。世界のブランドと戦っているのです。このジャンルを得意としている世界のブランドは、本当に多いのです。OLIVER PEOPLES、BARTON PERREIRA、MOSCOT、OLIVER GOLDSMITH、CUTLER AND GLOSS、LUNOR…これでもほんの一部です。これらの強力なブランドが溢れる市場に割って入るブランドって、相当優れたデザインクオリティがなくては海外の評価は勝ち取れません。
本当の意味でのデザイン性(美しい形)が評価されなければ戦えない・評価されない市場です。国産ブランドが、世界で評価されているブランドは本当に少ないジャンルです。国産ブランドのデザイン性が劣るというのが、大きな原因です。
何故普通に見える眼鏡が評価されるのか?
他の洋服アイテムで考えたほうが分かりやすいかと思います。
例えば、ベーシックな白シャツ・ジーンズって、どれも同じように見えるかと思います(雑誌、ネット等でみると)
ただ実際に触ったときの感触、着たシルエットときの美しさ、着心地等素晴らしブランドの良さ・違いを感じることが出来るかと思います。
シンプルで優れたモノを作れないブランドは、過剰なデザインを施したり、広告を載せたりして何とか差別化を図るのです。結果デザイン性の低いモノが店頭に並んでいるのです。
眼鏡にも同じことが言えます。
シンプルな良い眼鏡が作れない眼鏡ブランドは、他のブランドを真似したり、広告、過剰なデザイン、過剰な構造を押し出したりして店頭に並びます。ただその低いデザイン性の眼鏡は、海外では通用しません。中には過剰なデザインがうけて一部の海外に進出していますが、極一部です。
そしてYELLOWS PLUSは世界の高感度ショップからの高評価を勝ち取っているのです。つまり世界のバイヤーからYELLOWS PLUSに代わるブランドはないと思わせたのです。また数は少ないですが、世界の著名人もYELLOWS PLUSを選んでいます。
特に大きな資本を持たないYELLOWS PLUSです。資本の力が働いているわけではなく純粋にクオリティの高さで選ばれているのです。このことは凄いことだと思います。
前回も書きましたがなくなったら困るブランドは本物だと思います。
そのブランドがYELLOWS PLUSなのです。
優れたブランドはすぐわかる
優れたブランドは、シンプルであっても形を見ればどこのブランドかわかります。
(ロゴとかそんな単純なものではなく。形や雰囲気などの話です)
極端な話、新作で見たことがないモデルであってもどのブランドか分かります。そのブランド(デザイナー)がもつ雰囲気というものがあるからです。なぜなら一流デザイナーは、「美しいと思う形(デザイン)」というものを明確に持っているのです。そのため流行のデザインであっても、そのブランド(デザイナー)のフィルターを通ってくるので、シンプルなデザインでも明確な違いを持つ眼鏡が完成します。
国産ブランドの殆どが、この逆です。ブランドの刻印を見ないと何処のブランドか分かりません。上記の世界の有力ブランドのデザイン、流行っているデザインを安易な模倣によって眼鏡を作ります。よくあるのが有名なデザインを少し変える、少し大きさを変えると言った手法です。完成されたデザインをいじるので、美しくない形になってしまいます。もしくは二流ブランド同士が、互いにパクリあうことも頻繁なので余計似てきます。そして、日本もしくはアジア市場で売れる形にこだわった結果、主体性のない眼鏡が出来上がってくるのです。
無くなっても困らないブランドになってしまいます。
YELLOWS PLUSの信念
10年以上流行し続けているのは、クラシック眼鏡です。(流行を超え、定番と言って良いかと思います)そしてこの2,3年特に流行っているのが、「コンビネーション」「メタル」の眼鏡です。
流行していると言えるだけあって、色々なブランドから同じようなものが出ています。国産ブランドは、流行しているという情報をキャッチするとすぐに商品化してきます。この情報キャッチのスピードが、ブランンドの良し悪しの評判に影響しているように思います。そして国産ブランドは真似をし後追いで出してきているのに、「オリジナルです。うちはいち早く出しました!」といったスタンスで商品化しています。そして上手く雑誌等を使い、良いモノのように思わせることに成功した国産ブランドが、過剰な評価を得てしまっているのです。
ただ分かる人にはわかるので、嘲笑の的です。
「ださいな・・ただの真似じゃん・・」
ただ小売店は、売れるブランドは売りたいので、その流れに乗っかってきます。本当は好きではない・評価していないのに店頭に並べ、お勧めしてしまうのです。
話をYELLOWS PLUSに戻します。
YELLOWS PLUSは、そんな稚拙な手法は使いません。代表的なコンビネーシのモデルはありますが、市場に出して来たのは本当に早いタイミングでしたし、デザインも唯一無二な完成されたもこでした。
そして今流行りのクラシックメタルのモデルは、未だに出していません。売れるからチャンスは逃すな!早く出せ!ということは、このブランドのポリシーに反するのだと思います。デザイナーが納得できたものが完成して初めて発表されるのではないかと思います。もしクラシックメタルが発表されたら、きっと美しい眼鏡が出来ているのだと思うと楽しみになってきます。
そんなワクワク感を持たせてくれる数少ない国産ブランドの一つがYELLOWS PLUSなのだと思います。
応援したいブランドです。
ではまた後日。