眼鏡のある生活

素敵な眼鏡ライフを送るためのブログです。

MYKITAの注意事項(話は脱線します)

 

MYKITAの注意事項についても書いていきます。

 

主なMYKITAの注意点

 

①品質に関しての注意点

②掛け心地について

ファッション性の高さが邪魔をする

 

この3点がMYKITAの気を付けたいところです。

①品質に関しての注意点、②掛け心地について

①、②は通常の海外ブランドでは常に気を付けた方が良い項目になります。

ただMYKITAの掛け心地は、かなり独特です。

良く言えば眼鏡を掛けていないような「ソフトな掛け心地」が、MYKITAの掛け心地の特徴です。この掛け心地に病みつきになる方も多いです。

ただこの掛け心地が苦手な方・ズレ落ちやすい方もいます。また調整を行える幅が狭いため、調整による掛け心地の改善に限界があるのです。因みに日本のブランド等であれば調整で何とでもなります。

そのため私も顧客様にMYKITAを紹介するとき、この掛け心地に関しては気を遣う部分であります。モデル・シリーズによっては本当にお勧めできません。ただ特定のモデルが全ての方にお勧めできないというよりは、モデルと個人の相性と言った方がよいかもしれません。

また軽いので店頭で掛けたときの感想は皆さん総じて良いですが、相性の悪いモデルは長い時間掛けているとズレ落ちてきます。

その辺の見極めを自分で判断しない方が無難です。しっかりした技術・知識を持ったプロの販売員と相談することをお勧めします。若者相手に営業している眼鏡店は注意が必要です。

 

 ③ファッション性の高さは諸刃の剣

MYKITAが持つデザイン性は大変高く、自分の印象付けに大きく影響を与えてくれます。ただ同時に本人の意思に反して「与えてしまう」場合もあります。

 

眼鏡に限らず様々なアイテムに同じようなことが言えるかと思います。

「デザイン性の高いアイテム」「インパクトの強いアイテム」「有名なアイテム」を身に着けると自分の印象は、その一つのアイテムが持つイメージに引っ張られます。そのイメージを知っていて取り入れているのであれば、素敵な着こなしなるかと思います。

 

ただ、それを知らずにやっていると悲惨なことになります。

 

眼鏡ブランドのファッション性を知らないと火傷します

 ファッションで考えると当たり前のことかもしれませんが、殊に眼鏡に関していうと疎かにされる方を散見します。

ファッションアイテム全般は、自分の拘りを持って選んでいる方は頻繁に見かけます。それなのに眼鏡だけが「?」で、99%正解なファッションなのに眼鏡のせいで台無し・・・という方も珍しくありません。

 

例えば古き良き(ヴィンテージ等)アメリカモノが好きで全身MADE IN USAでまとめている方がいるとします。セオリー通り合わせるのであれば、ヴィンテージのMADE IN USAを持ってくるか、そのころの雰囲気を大事にしている眼鏡を合わせるのが王道です。

もしくは現代的なアメリカンブランドを合わせる選択肢もあります。

例えばTHOM BROWNEDITAといったブランドです。ただこの時点で外しの要素が入ってきます。この両者はアメリカブランドではありますが、決してクラッシクなブランドではありません。凄くモダンなブランドです。分かって取り入れているのであれば良いかもしれませんが、知らずに取り入れていると火傷します。これらのブランドを取り入れると全身がヴィンテージであったとしても、モード好きな雰囲気が漂ってしまうのです。分かる方・センスのある方には、このチグハグな感じを受けるでしょう。

 

またクラッシクと思われているイタリア製レイバンを取り入れるのも勇気がいります。リゾート感溢れる格好ならまだ良いかもしれませんが、ドレスのアメリカモノ好きな方がとり入れると一気にチープな印象を与えてしまします。

 

もし外しの要素で上記ブランドを取り入れりのであれば、眼鏡以外のパーツも再考の余地があるかと思います。

トムブラウンの眼鏡を掛けるのであれば、普段付けないようなアクセサリー(クロムハーツ等)を付けてみたり、時計・靴もヴィンテージ等に拘らないと言ったスタイルにしてみると格好良くなります。それをしたくないのであればTHOM BROWNE等の眼鏡を諦めるか、そのチグハグなスタイルは自分らしさと考え続けるかです。

 

何故眼鏡を失敗するのか(ファッション編)

 MYKITAの問題というよりは、

ファッションにおける眼鏡業界が持つ問題点の一例を挙げていきます。

 

着こなしのアンバランス感は、眼鏡で頻繁に起きています。

理由はいくつか挙げられます。眼鏡業界特有なものが原因なように感じます。

 

①  眼鏡店がジャンルレス

②     販売員の知識不足

③     眼鏡ブランド側のコントロール不足

 

他のファッションアイテムでは珍しいことが起きています。

では説明していきます。

 

①     眼鏡店がジャンルレス

どのようなことかと言うと、

眼鏡屋のジャンルには、セレクトショップ、老舗眼鏡店と様々あるかと思います。ただどの眼鏡店にも言えることなのですが、雑食な商品構成をしていることが多いように思います。特にセレクトショップにそのような傾向が強いかもしれません。

 

雑食とはどういうことか、簡単に言うと様々なブランド(ジャンル)の眼鏡を仕入れることです。例えば、MYKITA仕入れている眼鏡店がic!berlin仕入れ、MOSCOTを仕入れ、JAPONISMを仕入れ・・・と相いれないブランドを同店舗で販売しているのです。

 

他のファッションアイテムでは、珍しいことかと思います。

 

靴屋で例えるなら、スニーカーに本格革靴・ドレス靴があり、モードな靴まで同一店舗で販売していることって中々ありません。洋服のセレクトショップでは販売しているかもしれませんが、その場合「服に合わせられる」靴というコンセプトのもと各ジャンル凄く絞って販売しているように思います。

 

 眼鏡屋の場合、このようなことが大変少ないかと思います。「眼鏡単体」で考える傾向が強いようです。デザイン性の高い眼鏡・シャープな眼鏡・ビジネス用・クラッシック眼鏡、そして売れる眼鏡と眼鏡単体で考えてのセレクトになるためジャンルレスな展開になってしまうのです。

そのため若者相手に営業をしている眼鏡店に、不釣り合いな高級ブランドが置いてある。コンサバな店にモードブランドある。高級店にチープなブランドがある・・・と言ったことは珍しくありません。

眼鏡自体が小さいので、多くの眼鏡を陳列できるという条件も手伝っているかもしれません。

 

ただ眼鏡専門店なので商品を絞らずにジャンルレスに展開すること自体は、絶対悪ではもちろんありません。店のコンセプト・雰囲気がぼやけてしまうかもしれませんが、消費者にとっては数多くの眼鏡を一度に見ることができるので利点も多いかもしれません。

 

問題は商品展開に付随するものが問題です。

↓ではジャンルレスの商品展開の弊害は何なのか?↓

 

②     販売員の知識不足

 問題は、販売員の質なのです。

 

有名無名問わず眼鏡店には、沢山の眼鏡が陳列されています。

ただ販売員が、その眼鏡・ブランドの違いを把握していない。そしてファッションについての知識がないのです。ひどい場合だと興味すらない販売員もいます。

 

眼鏡販売員は、技術・光学的知識は絶対に必要です。

ただ現在の眼鏡には、それだけでは足りません。

 

それに加えて現在は、ファッション知識・感性も必要になっています。

ただそのファッションに弱い販売員が大変多いのです。

そもそもファッションに興味ある人間が、眼鏡小売業界を目指すこと自体、珍しいように思います。そのためファッションに関心が薄いのは致し方ないのかもしれません。

 

ファッションに興味がない販売員が、数ある眼鏡の特徴を把握し提案することが出来るはずがありません。

 

そんな眼鏡店(販売員)が、ジャンルレスの眼鏡を販売していていいのでしょか?

ファッション・眼鏡に詳しくないエンドユーザーの方が、知識のない販売員に相談して良いのでしょうか?

良いはずがありません。

純粋な気持ちで相談したエンドユーザーの方の多くが、間違った眼鏡を薦められアンバランスなファッション・眼鏡を身に着けてしまうのです。

 

残念な現実です。

 

 ③     眼鏡ブランド側のコントロール不足

眼鏡ブランド側にも問題があります。

本来のブランドコンセプトとは程遠い眼鏡店にも、商品を卸しています。

有名ブランド(特にアパレル系)は、本当に様々な店舗で展開しています。

「売れる」ことが一番重要なのは明白です。

「売れる」なら眼鏡店のジャンルは関係ないのではないかのようです。

 

 その結果、ファッションに詳しくない方に正しいブランドコンセプトが届かないのです。

雑誌等で漠然とした憧れを持ったお客様が、漠然とした知識を持った販売員に薦められ購入しているのが大きな問題なのです。

 

眼鏡に詳しくない人ほど、有名ブランド(特にアパレルブランド)を一度冷静に考えた方が良いかと思います。THOM BROWNE、TOM FORD・・・と言った有名ファッションブランドが自分に本当に合っているのか考えてみてください。そのブランドの服が思い浮かべられない人・知らない人・興味がない人は、やめた方が良いかと思います。

有名なだけあって広く流通している分、ミスマッチの方の数も大変多いです・・・・。

 

高い金額を払いダサくなる…何とかして避けて頂きたいと思います。

 この状況を変えたいと思っている私ですが、一販売員の自分の力の限界を感じます。このブログを通して少しでも広まって頂ければ嬉しく思います。

 

最近では、セレクトショップの中でもジャンルレスでなく店のコンセプトを明確に持ち、絞った商品展開をしている眼鏡店も増えて来ています。是非皆さん探してみてください。

 皆さん情報を収集して、その眼鏡店が誠実な店かどうか判断してください。

(その眼鏡店選びの手助けになるようなブログにしていきたいと思います)

 

MYKITAの話から大分ずれて申し訳ございません。ただMYKITAのことを書いていて業界の問題点をどうしても書きたくなりました。参考になる方がいましたら嬉しく思います。

 

ではまた後日。