眼鏡のある生活

素敵な眼鏡ライフを送るためのブログです。

STEADYというブランドについて

 

前回レンズ厚を気にした眼鏡選びについて書きました。

「眼鏡初心者様」の他にもあった質問にもお答えするつもりでしたが、レンズ厚について想定よりかなり長くなってしまい二回に分けることにしました。

で、もう一つの質問というのが「STEADYというブランドはどんな感じですか?」というものです。

 

そもそも「STEADY」というブランドを知っている方を知っている方は眼鏡好きと言って良いかもしれません。STEADYというブランドは知名度が低いからです。

 

ではどんなブランドかを説明させて頂きます。
(実は私もそこまで詳しくありませんので少し調べてみました)

 

「STEADY」とは

(WEB等でよく書かれているのはこんな感じです↓)

〈デザイナー〉

デザイナー金子正嗣氏が2012年に立ち上げたジャパンブランドです。金子氏は、長年様々なステージで眼鏡デザインを行なってきたベテラン・デザイナーです。

〈コンセプト〉

”The Ordinary Spectacles”

時代の流れに自分らしいスタイルを重ね合わせることの出来る上質・スマートで可愛い”The Ordinary Spectacles”(直訳は普通なメガネ)をブランドコンセプトに、シンプルなフォルムとクリーンなデザイン、そして「MADE IN JAPAN」の徹底した品質重視の安定したものづくりを行なっているブランドです。

HPはこちら↓

STEADY/ステディ ー COLLECTION ー

 

ここからは私見です。

STEADYの私の評価


2012年創業と比較的若いブランドですが新進気鋭の若手ブランドではありません。上記の通りデザイナーの方は、長年様々な眼鏡ブランドでデザインに携わってきた方が満を持して立ち上げた眼鏡ブランドです。
そのためブランド立ち上げ時から業界では知られた存在でした。

 

〈私の評価〉

私はあまり好きではありません。

私にとって評価が難しいブランドです。

評価が難しい理由は、私が良いブランドかどうかを評価している項目をこのブランドはその項目を重要視していないからです。

 

私がブランドを評価するかしないかの第一項目はオリジナリティです

それはデザイン、品質等です。代わりのないブランドとも言えます。(デザインは変わっていれば良いと言うわけではありません。美しいかどうかも勿論評価基準です)

代わりがあるブランドは、そもそも存在意義がないので評価できないのです。無くなっても困らないからです。

 

 ではSTEADYはどうなのか?

 

普通な眼鏡 

 

デザイン的に改めて紹介したくなるような優れた部分は特にありません。

また品質等も特別お勧めしたいところを見つけるのも難しい眼鏡です。逆にお勧めできない悪い点も特にありません。

オリジナリティを感じないため私は評価していませんが、このオリジナリティの無さがステディらしいとも言えます。そのため私は好きではありませんが、悪い評価を下すのも躊躇するブランドとも言えるのです。

 

無個性≒STEADY

 

ただSTEADYのコンセプトは、「THE Ordinary Spectacle」です。

このコンセプトが、オリジナリティの低い眼鏡を作り出している原因になってしまっているのだと思われます。コンセプト通り「普通な眼鏡」を作ろうとしているからです。


ただコンセプト通り「普通な眼鏡」だけを作れば良いのでしょうか?

そこはやはり「普遍的な美しさ」を追求する必要があるように思います。海外有名ブランドにも同じようなコンセプトを持つ眼鏡ブランドはありますが、やはり評価されているだけあって普通に見えても個性はあります。普遍的な美しさを持っているのです。そのようなブランドを私は評価しています。

 

普遍的な美しさ<流行を意識した普通眼鏡

 

STEADYに普遍的な美しさを感じることが出来ません。

そもそもそこを目指しているのかも疑わしいように感じてしまいます。

目指しているかもしれませんが私は感じることが出来ません。

(全てのモデルを知っているわけではありませんが・・・)

STEADYの「普通な眼鏡」は普遍的な美しさ追求しているのではなく、「流行に合った」普通な眼鏡を作っていると感じます。そのため普遍的という表現がしっくりこないのです。流行りの眼鏡を使いやすいようにアレンジしている。もしくは有名・人気モデルを参考に少しデザインを変えているブランドだと思います。

つまりデザインに主体性を感じられないのです。

そのため私は好きになれないのです。
どこかで見たことがあるような眼鏡が多いのです。

 

ただSTEADYに限らず日本眼鏡ブランドの多くは主体性のないブランドが多く存在しています・・・

 

流行を追うことは悪ではない 

ここまで読んで頂くと悪いことをしているように思われるかもしれません。

 

ショップオリジナルなようなブランド

ただ洋服の世界では珍しくないかと思います。(全ての衣食住アイテムに言えることかもしれませんが)

洋服で言うショップオリジナルをイメージしてください。

(全てとは言いませんが)ショップオリジナルの殆どが、流行モノをアレンジして自分たちの顧客層に合うようにデザインし直していると思います。そしてその多くがオリジナルのモノより価格を抑えたモノになっていると思います。STEADYは眼鏡ブランドですが、このショップオリジナルのような思考を基に作られているように思います。

 

STEADYのデザインの特徴

 

ステディのデザインはどんなものが多いかと言うと、
有名モデルより

①少し大きい

②シンプル

③リーズナブルなモノが多いのです。

では詳しく説明していきます

① 少し大きい

モデルの多くが有名モデルより少し大きいです。
全体的に大きいのではなく、横幅が若干大きいモデルが多いように思います。
雑誌等でみると一見普通の大きさですが、横幅が有名モデルより大きいのです。

このサイズ感のおかげで有名モデルの幅が小さく感じる方にとっては、ちょうど良いのです。恐らくSTEADYは、有名モデルにはないサイズ感を狙ってデザインしているのではないでしょうか。(あくまで私見ですが)
最近の有名モデルは横幅が狭いモノが多いのです。特に本格派眼鏡でファッションにも強い眼鏡ブランドは、どのブランドも似たようなサイズ感が多いように思います。やはり格好良いと思うサイズ感は、良くも悪くも似てきてしまうのかもしれません。

そのため流行のジャンルを掛けたくても掛けられない方は、意外と多いと思います。

例えば「顔の大きい方」「幅の広い眼鏡が好きな方」等です。そのような方にとって受け皿になるブランドは思いの外少ないのです。

 

その中でステディは敢えて少し大きめを作っているのかもしれません。これも経験値の高いデザイナーの抜け目なさなのかもしれません。これはあくまで私の想像です。ステディのデザイナーは、この少し大きいサイズ感が純粋に美しいと思い追い求めているものかもしれません。


② ③シンプルでリーズナブル

有名モデルは、普通のブランドと比べると「違い」があります。その違いを作るためにある程度特徴的なデザインになっていることが多いです。ただステディは敢えて違いを作らないブランドとも言えます。その特徴的なデザインを和らげることによって誰でも使い易いデザインにしているように感じます。

それは「普通な眼鏡」を目指すブランドなので当たり前かもしれません。

またディテールもシンプルです。
ここからは価格に関わる部分です。
シンプルにすることによって価格も抑えられます。
眼鏡作りによって価格を抑えるポイントは幾つかありますが、ここでは二つ挙げます。
(かなり当たり前のことになります。人件費等はここでは排除します)

1、 パーツ量を減らす

眼鏡は、パーツ量が増えるとコストが高くなります。(眼鏡に限ったことではありませんが)その証拠に同じブランドで「シンプルなプラスチック枠」と「コンビネーション枠、メタル枠」だと後者の方が間違いなく高くなります。1万円ぐらいの差が出ても不思議ではありません。ステディの多くのモデルはシンプルにすることによってパーツ量を減らしています。

 

2、 パーツを凝らない

眼鏡を作るたびに新しいオリジナルパーツを作るとコストはかなりかさみます。

そのため仮に新しいパーツをオリジナルで一から作った場合、極力そのパーツを沢山作りたいところです。ただ一つのモデルだけで使うとなると数に限界があります。そのため複数のモデルに使用するのです。
またはオリジナルで作らずに昔からある既存のパーツを使用できれば、かなりコストが抑えられます。
ステディが「オリジナルのパーツ」か「既存のパーツ」を使用しているかは分かりませんが、同じパーツを様々なモデルに使用してはいます。こう書くとステディが悪いことをしているように感じる方もいる方もいるかもしれません。ただこのことは珍しいことではないですし、悪いことでもないと思います。このおかげで品質は守りながらも安く作ることが出来るからです。また場合によってはそのパーツの完成度が高く、デザイン的にも美しければ様々なモデルに使用したいと思うのは必然だと思います。実際、ある一つのパーツがそのブランドを象徴するデザインとして殆どのモデルに使用する場合もあります。(ちなみにここで言うパーツと言うのはロゴと言った単純なものではありません。)

中には対照的なブランドもあるのも事実です。毎回新しいパーツを一から作りコストが掛かる眼鏡作りを行うこだわりの強いブランドもあります。もっともこのようなブランドは高額になってきます。(一見普通に見えるが価格が高いブランドというのは、このような点においてコストを掛けているのです。)


ここまで読むとステディを私が完全に否定しているように感じるかもしれません。ただ誤解しないで欲しいです。あくまで個人的に好きでないというだけです。
好きになれないポイントとしては、「デザイン性に主体性を感じない所」です。逆に言うとその点を気にしない方にとってはお勧めなブランドだと思います。

 

こんな方にはお勧め

ショップオリジナルの服が好きな方にはお勧めかもしれません。
程よくトレンドを抑えていて、程よくデザインされていて、程よく品質が高く、程よい価格に抑えられている眼鏡を探している方にはピッタリかと思います。

簡単に言うと「ブランド絶対主義の方」とは、対極に位置する方かと思います。

以前書いたことがありますが、海外アパレルブランドの眼鏡やレイバンは総じて品質が低いです。またデザイン性の低いモノも珍しくありません。そして眼鏡の出来に対して価格は明らかに高く設定されていますが、人気はあります。長く使えないのにです…また似合っていると思い込んで掛けている方も多いです。恐らく所有すること自体が満足感を満たしてくれているのでしょう。

このような方は賢い眼鏡選びをしているとは思えませんが、このような方は凄く多いように思います。このような方と比べるとステディを自分の感覚で選んだ方の方が、センスがあり賢い買い物を出来る方であると思います。


また有名な眼鏡ブランドが似合わない方、ただそんな眼鏡を掛けたいという方にもお勧めです。ステディは凄く普通に見えますが、実際に探してみると市場には少ないモデルが多いかもしれません。

ステディには、存在価値はあるのです。

 

ではまた後日。