お勧めモデル④(LINDBERG・SPIRIT編)
リンドバーグのお勧めモデルを今回も紹介していきます。
前回はRIMのお勧めモデルを挙げましたので、
今回は予告通りSPIRITを紹介していきます。
LINDBERGとは↓
LINDBERG Eyewear - lindberg.com
LINDBERGのSPIRIT
流行から外れたリムレス
SPIRIT=リムレスは、ハッキリ言って今流行っていないジャンルかと思います。
見ての通りSPIRITは、リムレスです。
(ツーポイント、ポイント枠…呼び方は様々ありますが、ここではリムレスで統一します)
なくなることはないリムレス
リムレスが流行ったのは、一昔前で今はあまり見かけないジャンルになりつつあります。ただリムレスの雰囲気はリムレスでしか出せないため、今でも一定数のファンがいらっしゃるのも事実です。コンサバな方、知的に見せたい方、顔の印象を変えたくない方に人気があるように思います。最近だとノーベル文学賞を取られたカズオイシグロ 氏が掛けているのもLINDBERGのSPIRITです。知的な印象が際立って素敵だと思います。
最近流行っていないのでリムレスについて紹介している雑誌等もないですし、ファッションに強い眼鏡ブランドからも発売されていません。そのため何が良いのか分からないジャンルかもしれません。このブログが手助けになれば幸いです。
SPIRITシリーズの凄さ
リムレスの弱点
まずSPIRITの凄さを説明する前に、リムレスの弱点から説明していきます。
その弱点を理解して頂くとSPIRITの凄さが際立ってくると思います。
リムレスの弱点
① 弱い
② 緩む
③ 意外と目立つ
① リムレスは弱い
皆さんご存知だとは思いますが、リムレスは弱いです。
見ればすぐに分かりますが、リムレスはレンズの周囲にフレームがありません。
そのためレンズが、フレームの役割を担わないといけません。「フレームに負荷がかかる」=「レンズにも負荷がかかる」のです。結果、レンズ破損につながるのです。(普通のフレームは、レンズに負担が掛かりにくい構造になっています)
レンズ破損が起きやすい場所は決まっています。レンズに穴を開けている箇所です。
これも見ればすぐに分かるかと思います。
基本的にリムレスの構造は、テンプルとブリッジをレンズに穴を開けてネジで留めています。「ネジは金属」で「レンズはプラスチック」です。どちらが強いかは説明する必要がないほど明白です。
眼鏡に負荷がかかったとき、ネジ(金属)の硬さに負けたレンズが割れるのです。レンズが割れることは、珍しくありません。またデリケートな眼鏡である証拠にKIDS用でリムレスが販売されることは珍しいです。子供が普通に使ったらすぐレンズをダメにしてしまうからです。
② ネジが緩む
リムレスは前述の通りネジで固定されています。
ネジは緩みます。
負担が掛かりやすい部分のため、丁寧に使っている方でもいずれ緩んできます。避けられません。緩んでくると眼鏡自体がグラグラしてきて安定感に欠けます。また最悪な場合、ネジが外れてレンズが脱落し眼鏡を掛けられなくなります。
③ 意外と目立つ
これは意外かもしれません。
確かにリムレスは、眼鏡としての存在感が薄いかと思います。
実際、リムレスが好きな方の多くは印象を変えないといった印象に惹かれているかと思います。
ただ私は「リムレス=印象を変えない」というのは無理があるように思います。
リムレスにはリムレスの印象があります。
真面目そう、神経質そう、知的に見える…といった印象を与えます。また女性の方が掛けると老けてみえるというケースすらあります。他のジャンルにはない印象を作り出すことが出来る・出来てしまうのです。
つまりリムレスを掛けていて眼鏡が見えないということは決してありません
またデザイン的にも難しい部分があります。
リムレスは、ブリッジ部分が目立つのです。
*ブリッジ(レンズとレンズを繋いでいるパーツです)
何故目立つのかというと構造上の問題です。
リムレスはネジを使ってレンズとフレームを固定しています。
ネジを使うにはネジが通る穴が必要です。そのためネジが通る穴を作るのに、ネジの直径以上の幅があるパーツを使う必要があるのです。(凄く当たり前のことを書いています)またレンズを動きにくくするためパーツも必要になります。(ネジだけで留めると安定せずにネジが緩みやすくなるのです)
その結果リムレスのブリッジパーツは、リムレスが目指す雰囲気に反してブリッジが目立つのです。華奢なメタルのフルリムフレームのブリッジより太くなるのです。明らかにデザインを邪魔しているのです。
この三点が私の考えるリムレスの弱点です。
この弱点が改善しているのが、LINDBERGのSPIRIT(リムレス)なのです。
SPIRITの強み
① LINBERGは強い
確かにRIMシリーズなど一周フレームがあるものと比べてしまうと弱いとは思います。
ただリムレスというジャンルで比べると圧倒的に強いと思います。
(ここでの強さはレンズが割れにくいと言った意味になります)
なぜレンズが割れにくいかというと、フレームの細さが全てです。
リンドバーグのフレームの細さを不安視される方がいますが、全て意味があります。
この細さのおかげで力を逃がしてくれるのです。その結果、極力レンズに負荷を与えないようになっているのです。不安感を取り除くにはフレームを太くするのも良いかもしれません。ただ太くしてしまっては、意味がないのです。
因みにSPIRIT(LINDBERG全般)は、フレームは細いですが物凄く丈夫です。
あの太さでも折れるということは大変稀なのです。
殆どの方が驚かれますが、紛れもない事実です。
② LINBERGは緩みにくい
なぜならネジを使っていないからです。これに付きます。ネジを使う代わりに特殊接着剤を使用します。もちろん全く緩まないとは言いません。しかしネジのゆるみと比べると明らかに緩みにくいのです。むしろ「緩ませよう」「取ろう」としても中々取れない作りになっているのです。結果、ストレスなく使用し続けることが出来るのです。
③ ブリッジが目立たない
②に通ずる部分があります
ネジを使わないため極力細いままレンズを止めることが出来るのです。
これはフレームを見て頂くと一目瞭然です。
これ以上細くすることは不可能なレベルまで細くしております。
眼鏡を極力目立たせたくない方には、これ以上良いモノはないと思います。
結果、SPIRITはリムレス史上一番優れていると言っても過言ではないのです。
しかもLINDBERGのリムレスは、かなり前に発明されたことも驚きです。さらに驚くことに長い月日の間に何度も改良を行われています。何年も前のモデルで十分先進的で完成されたモデルでしたが、さらにそこから改良を加えていくLINDBERG社の飽くなき挑戦にも好感を持ちます。
ではどのモデルがお勧めか
前振りの話が大変長くなってすみませんでした。
LINDBERGのお勧めモデルを紹介していきたいと思います。
リムレスは、構造上今までのモデルのお勧めと若干異なる視点からのお勧めになります。
レンズシェイプのお勧め?
リムレスは、見ての通りレンズの周りはフレームで囲われていません。
そのためレンズの型数は無限です。
もっともLINDBERGはレンズシェイプもデザインしていますので、純正のレンズシェイプも沢山あります。ただ構造上どんなシェイプで作ることも可能です。それこそ自分の気に入っている眼鏡と同じレンズシェイプにすることも可能です。
(構造上可能ですが、純正のレンズシェイプしか作らないという眼鏡店もあります。)
レンズシェイプは、無限にありますので何がお勧めかと言われると難しいモノがあります。
好きなモノを選べば良いかと思います。
(これを言ってしまうと元も子もないかもしれませんが…)
元々、顔の印象を変えない雰囲気が受けているジャンルです。自分の顔に合ったモデルを選ぶことが一番だと思います。サイズ感さえ間違えなければ、問題はありません。
ただ個人的にはスクエアなモデルがお勧めです。
というのもRIMシリーズでは、出せない形だからです。丸みがあるモデルはRIMが得意としているシェイプになります。もしRIMにありそうな形であれば、RIMをお勧めしたくなるからです。
ただどの形も異なる雰囲気を持つので、色々掛け比べて決めて頂くことをお勧めします。
ではここからは、SPIRITのお勧めモデルを違う視点から語っていきます。
テンプルデザインのお勧め
RIMにはなかった部分です。
RIMは基本的にワイヤー状のタイプしかありません。
(厳密に言うとそのワイヤーにプラスチックを被せたモノもありますが、こちらも細い見た目にはなります)
SPIRITは、LINDBERGの中では一番テンプルデザインが豊富に用意されています。
(シンプルな構造のためそこでしか変化をつけられないためだと思います)
「チタンワイヤー・タイプ」「チタンプレート・タイプ」「プラスチック・タイプ」「チタンとプラスチックのコンビネーションタイプ」・・・さらにその中で様々なデザインがあります。
ただ私のお勧めは、チタンのみで作られているワイヤータイプです。
Basicテンプルが一番
なぜならBASICテンプル(今回のブログの一番上の画像)が、リンドバーグを象徴するモデルだからです。「BASICテンプル」=「チタンワイヤー・タイプ」です。BASICというだけあって、このタイプがLINDBAERGの定番モデルなのです。
BASICテンプル の良さは、SPIRITの雰囲気=ミニマムな雰囲気を最大限に出せます。また掛け心地も一番良いのです。調整も細かく行うことが出来ます。恐らくリムレスを探している方の多くはこのBASICテンプル雰囲気に惹かれるはずです。
他のチタンタイプもお勧め!と言いたいところですが、BASICに比べるとそこまでお勧めできません。掛け心地は若干劣るからです。ただBASICが良すぎるだけで、決して掛け心地が悪いわけではりません。そのためデザインに惹かれた方にはお勧めです。
お勧めしにくいプラスチックタイプのテンプル
「プラスチックタイプ」・「プラスチックとチタンの組み合わせ」は、お勧めできません。見た目・デザインに惹かれる方がいるので一定数の人気を獲得していると思います。ただ掛け心地・品質に問題があります。
掛け心地は、やはりチタンタイプの方が断然優れています。組み合わせのタイプも悪くはありませんが、どうしてもチタンタイプと比べると劣ります。
LINDBERG・SPIRITのプラスチックテンプルを見るとかなり薄くなっているのが分かります。LINDBERGらしさを出すために致し方ないかもしれませんが、薄すぎるのは問題が生じます。眼鏡に使用されるプラスチックは、縮みます。そして薄い、細いプラスチックはより縮み易いのです。この縮むという点がSPIRITのテンプルと相性が悪いのです。そしてチタンは縮みません。プラスチックは縮むのです。この縮み問題は使用頻度は、関係がありません。置いておくだけでも縮むのです。
結果、プラスチックとチタンの長さが合わなくなるのです。結果見た目・品質的に問題が生じるのです。(全てのモデルではありませんが)
もっともチタンタイプが優れているので相対的に問題があると言えるレベルかもしれません。また出た当初は大きな問題がありましたが、大分改良されたように思います。ただやはりチタンタイプに比べると品質としては劣ります。
リムレスを探している方は、是非LINDBERGを選択肢に入れてみてください。高額ですがその価値は間違いなくあるブランドです。
ではまた後日。