ブルーライトカットレンズとは?②
前回に引き続きブルーライトカットの誤解について書いていきます。
前回は①ブルーライトカットは、悪いモノなのか?
②度数を軽視している
と言う項目について書きました。
今回は
➂ブルーライトカットのカット率とは?
④ブルーライトカットが一番凄いのか?
⑤進化形ブルーライトカットは、必要なのか?
この三点について書いていきます。
➂無意味なブルーライトカット率向上の追求
現在ブルーライトカットレンズは、普及・認知されたと思います。
その結果、今こんなことが起きています。
メーカー・一部小売店で
「業界NO1!ブルーライトカット○○%実現!!」という触れ込みを見ます。
またお客様からは
「このレンズのカット率はいくつですか?」と聞かれることも珍しくありません。
またネット等では、ブルーライトカット率をまとめたサイトもあります。
「各メーカーのカット率比較表」
を見つけることも出来ます。
確かに気になるところかと思います。
ただこの比較は果たして意味があるのでしょうか?
私に言わせればあまり意味がないように感じます。
なぜ意味がないのか。
前回、ブルーライトそのものに害があるのではなく。ブルーライトを「浴びすぎる」ことがいけないと書いたと思います。浴びすぎている部分をカットできれば、それ以上カットする必要がありません。不必要にカットする必要はないと考えています。(様々な見解があるとは思いますが)
また前回、適度にブルーライトは浴びた方が寧ろ体には良いとも言われていると書きました。
全てのことに言えますが、適度に抑えることが良く、抑え過ぎはは逆に悪影響を及ぼす可能性すらあると私は考えます。
また国産レンズメーカーが販売しているブルーライトカットは、30%前後のカット率だと思います。
これには理由があります。
ブルーライトカットは、名前の通り青色を中心にカットするレンズです。
30%以上カットしていくと色彩自体がおかしくなるのです。
つまり裸眼で見ている時とでは、色味が変わるのです。それはそれで生活に悪影響を及ぼすように思います。
④ ブルーライトカットレンズは、本当に優れているのか?
中には、一日の大半をパソコンの前に向かっている方もいるかと思います。
そのため「普通のブルーライトカットレンズでは足りない!」と考える方もいるかもしれません。
確かに「ブルーライトカットの影響を極力カットしたい」
「病気の原因になるかもしれないのであれば、極力カットしたい」方も多いかと思います。
そのような方にとっては、各社のブルーライトカットレンズの性能が気になるかと思います。
少し私なりに調べてみました。
JINSの一番カットしてくれるブルーライトカットのカット率は「60%」カットです。
画像を見るとレンズはしっかり着色されています。
この着色したレンズであれば、ブルーライトカットレンズに拘る必要がないと思います。
着色ブルーライトカットレンズの必要ない理由を説明する前に、
ブルーライトカットレンズが流行った経緯を説明します。
ブルーライトカットレンズが流行った理由
そもそも今流行っているブルーライトカットレンズが流行った最大の理由は、
「無色に見えるパソコン用レンズ」
ということが流行った理由なのです。
流行らなかったパソコン用レンズ
ブルーライトカットレンズが流行るずっと前からパソコン用のレンズはありました。
しかし流行りませんでした…
なぜなら色が入っていたためでした。
(大変薄いカラーですが、入っていることは分かります)
結果、職場・オフィスで掛けることが出来ないため流行りませんでした。
掛けた方が、仕事の効率が上がるのに掛けることが許されない・・・
日本らしい理由です。
このレンズ自体は、大変優れたレンズであるため、現在も販売され続けています。
パソコン用眼鏡を必要とする方は、常に存在しました。その潜在的な需要に応える形で世に出てきたのが、
ブルーライトカットレンズなのです。
ただこのブルーライトカットレンズがメーカーから発表されて、
すぐ人気が出たわけではありません。
画期的なレンズでしたが、広く認知されていませんでした。
ただそこに大きな転機が起きたのです。
それは、JINSによるテレビCMです。
(皆さん記憶があるかと思います)
このCMの力で急速に知れ渡ったのが、
ブルーライトカットレンズなのです。
JINSのCMの影響力は強く
「JINSが開発したもの」
と思っている方も少なくありませんでした。
ブルーライトカットレンズを見たことがある方も多いと思います。
レンズは無色に見えるとは言いましたが、
レンズ表面は青く反射し、若干黄ばんでいます。
ただ完全なる無色ではないですが、気にされる方は少数のように感じます。
ただレンズメーカーによって青光りの程度はかなり違います。
一度、眼鏡店でサンプルの確認をした方が良いかと思います。
レンズが発売された当初は、青く光る感じを嫌う方も少なくありませんでした。見れば違いが分かるので、周りの目を気にされての判断かと思います。
今となっては、気にする方は殆どいません。
それもレンズの普及したため、ブルーライトカットレンズが珍しくなくなったのが大きいと思われます。
このブルーライトカットレンズの普及により、パソコン画面が出る「まぶしい光は抑えた方が良いらしい」という認識も広まったように感じます。その結果、「着色」しているJINSのブルーライト60%カットも出てきたのではないかと思います。
ブルーライトカットに優れたレンズは他にもある
ただレンズが「着色」していても問題のない方であれば、JINSのブルーライト60%カットレンズの必要性・優位性を感じません。
昔からある着色しているPC用レンズの方が効果的です。昔からある着色PCレンズは、決して性能が低くて廃れたわけでは決してありません。「着色」が時代に受け入れられなかっただけなのです。
着色したPCレンズには、どんなレンズがあるかというと。
「薄い色の偏光レンズ」「HOYAのキャリアカラー」等、それ以外にも各レンズメーカーから発売されています。
もっともJINSのものも昔からあったPC用レンズと同じコンセプトのもと作られているかもしれません。
ここで「薄い色の偏光レンズ」を上げましたが、このレンズはお勧めです。偏光レンズについてここでは詳しく説明しませんが、簡単に言うと特殊機能を持ったサングラスレンズです。
ここで「薄い色」としたのには理由があって、濃い色の偏光レンズでパソコンをすることは出来ません。薄い色でなければいけません。
ある大手総合レンズメーカーの方に聞いたことがあるのですが、仮にしっかりブルーライトをケアをしたいのであれば、
ブルーライトカットレンズよりも偏光レンズの方が優れているようです。
興味のある方は、眼鏡店で相談してみてください。
ブルーライトカットレンズの利点は、ほぼ無色であるというのが最大の利点です。
ブルーライトをカットする唯一のレンズではありません。
実はブルーライトをカット出来るレンズは、色々あります。
(私の書き方も誤解を生んでいるかもしれません)
ブルーライトカットレンズが有名になりすぎて、PC用眼鏡=ブルーライトカットレンズと考えている方が多いように思います。
無色のレンズが、ブルーライトカットと思われているかもしれません。
これは大きな間違いで、偏光レンズ等もブルーライトをカットします。
一度視野を広げて探してみてください。
ブルーライトカットの言葉をもう一度整理します。
青色をカットするということです。
実はレンズに色が少しでも入っていれば、青色をカットできます
ブルーライトを特別なものと捉えている方がいますが、決して特別なモノではありません。ブルーライト=青色です。
特別なカラーを入れなくても着色しただけで、ブルーライトはカットできるのです。
そのためファッションで薄いカラーを入れた眼鏡(サングラス)をしている方もいるかと思います。その薄いカラー眼鏡でもブルーライトはカットできます 。
(色の種類でカットされる割合は異なりますが)
眼鏡店では、サンプルを用意しています。興味のある方は試してみてください。
二回で終わる予定でしたが、⑤をまだ書いていませんでした。次回に回します。
ではまた後日