眼鏡のある生活

素敵な眼鏡ライフを送るためのブログです。

高品質な眼鏡を何処で買う?②(認定眼鏡士とは)

長々と技術の重要性について書いてきました。
恐らく「じゃ、どこの眼鏡店が技術を持っているの?」と思うかもしれません。

明確に○○がお勧めですと書きたいところですが、絶対的に優れている眼鏡店はないように思います。

そのため技術力の高さを知る指標を書いていきたいと思います。
(もしくは指標にならないこと)

 

認定眼鏡士の真実

認定眼鏡士とは

認定眼鏡士という資格が眼鏡業界にはあります。
あまり知られていない資格かもしれませんが、公益社団法人日本眼鏡技術者協会が認定した眼鏡士に認められる資格になります。
* 日本眼鏡技術者協会とは、「認定眼鏡士」を認定・教育する、メガネ関連では唯一の内閣総理大臣認定の公益団体です。

日本眼鏡技術者協会(認定眼鏡士)とは➡公益社団法人 日本眼鏡技術者協会

 

この資格は業界の地位を高めるために意義のある資格かと思います。
認定眼鏡士を肯定的に語られることが多い資格です。

ただそれは当たり前かと思います。なぜなら認定眼鏡士について語る方は、認定眼鏡士の「資格保有者」もしくは「資格を広めたい方」であるからです。当事者が語るので資格の優位性についてしか語られていないのは当然です。

ちなみに私も認定眼鏡士の有資格者です。

有資格者の私が、この資格についてネガティブなことを書こうかと思います。私にとって何もメリットがない(それどころかデメリットしかないと思います)ので、ある程度書く内容について信じて頂けるかと思います。

低レベルな認定眼鏡士

認定眼鏡士について調べると、大変立派な資格のように思えるかもしれません。

ただ実態は、そこまで立派な資格ではありません。

私の中では調理師の資格に近いかと思います

調理師の資格が難しいモノであったら申し訳ございません)

認定眼鏡士の資格を信じていけない理由

理由①、専門学校を出れば無条件に資格が与えられる。
理由②、試験の難易度が高くない。
理由③、技術力はあまり関係ない。
理由④、資格がなくても仕事に就ける。

 

理由①専門学校を出れば無条件に資格が与えられる。

認知眼鏡士は、眼鏡学校を卒業できれば資格が与えられます。学校を卒業すれば資格を取れるという時点で、難易度・レベルが高いと思えません。認定眼鏡士は、レベルが高いという担保ではなく、入門レベルの資格を所得している考えるのが妥当かと思います。(どの業界でも同じかもしれませんが、専門学校(大学)を卒業して即戦力という業界はかなり少ないかと思います。)

例えば料理人の方は、調理師の免許を持っていても自慢しないかと思います。

ただ一部の眼鏡店では、眼鏡士の資格を声高に宣伝をしています。

「当社は認定眼鏡士の資格を何人も保有しています!」と言った感じです。私は実態を知っているので、認定眼鏡士の資格を声高に宣伝すること自体、恥ずかしく思ってしまいます。

 学校で得られた知識以上に、社会に出てからどれだけ知識・技術を付けられたかが重要なはずです。料理人の場合も「○○の学校で学んだ」ということより、「有名レストラン○○で働いていた」ということが重要であると料理人も消費者も知っているはずです。

 

理由②試験の難易度が高くない。


調理師と比較していいか分かりませんが、試験の難易度は高くありません。
もっとも調理師の合格率は60%超える程度、眼鏡士は30%を切るようなので難易度は認定眼鏡士の方が難しいようです。ただこの認定眼鏡士の合格率の低さは、試験そのものの難しさだけではありません。私が実際に試験勉強をして気が付いたのは、筆記試験の勉強が効率的に行えないということです。
簡単に言うと、勉強するための参考書がないのです。簡単な過去問はありますが、あくまで簡単なダイジェスト版のようなものなので、全ては網羅されていません。また出される問題自体は、難易度が高い問題・初めて聞くような問題(実務では使うことがないような知識問題)も出されます。ただ参考書がない・聞いたことがない問題が出てもうかるような試験なのです。仮に参考書があれば合格率は格段に上がるかと思います。

また受験者の会社方針で強制的に受験させられているのか、試験にやる気のない人間も試験を受けに来ています。整備された資格なのであればもう少し合格率は上がるかと思います。

 

理由③技術力はあまり関係ない。


技術試験もあります。ただこの技術試験にも問題があります。
はっきり言ってこの試験に合格したところで、レベルの高さの担保になりません。なぜならこの技術試験が、眼鏡士として必要な技量を図れるとは思えません。特に現場で3年働いていた人間に試す内容ではないと思います。ちゃんとした眼鏡店で3年働いていれば、このレベルを軽く超えるものを習得しています。

(3年以上の実務経験があった方が試験を受ける資格があります)

 

詳しいことを書いても読んでいる読者の方には、分かりにくいので簡単に。
簡単に言うと試験のための技術でしかありません。専門学校生が、基礎を学ぶ一環として学ぶには意味があるかもしれません。ただ実務に生かしていくという意味では、かなり不十分です。恐らく高レベルな眼鏡店で学んできた方ほど、このレベルを試験で問われることに?マークが浮かんできます。
この資格が眼鏡士としての基礎試験といった立ち位置の試験であれば、文句はありません。ただ管轄団体も資格礼賛の企業の殆どが、「この資格は眼鏡を作るのに安心の担保です」といったスタンスを持っています。

私から見ると安心の担保にはなりません。

 

理由④資格がなくても仕事に就ける。


この資格がなくても眼鏡は販売できます。
この資格がそこまで広まっていない一番の理由かもしれません。

無理してとる必要がないのです。そのため資格がなくても資金さえあれば、誰でもすぐに開業できます。

そのためこの資格を重要視していない眼鏡店は数多くあります。

①量販店

量販店等が重要視していないのは容易に想像ができるかと思います。

(その資格をとる手間・資金がもったいないので取る必要を感じないのだと思います)

 

②一流店

そして意外かもしれませんが、一流眼鏡店でも認定眼鏡士の資格に興味のない企業もあります。
理由は、
「レベルの低い不必要な資格を所得するのに手間を取りたくない」からです。
もちろん一流眼鏡店は技術を疎かにしません。そのため自社の教育システムを使い高いレベルを維持しているのです。
実際、一流眼鏡店の教育レベルは非常に高いです。眼鏡学といった知識はもちろんのこと、一流店が長年培ってきた現場で使える知識・技術を新人の頃から教えていきます。結果、認定眼鏡士の資格勉強のみの方とでは、雲泥の差が生まれます。超えられない壁と言っても良いかもしれません。

 

認定眼鏡士の価値を高めるべき

 ここまで認定眼鏡士のレベルの低さ等について書いてきました。
ただ認定眼鏡士全てを否定する気はありません。

最低限の技術レベルの目安にはなる

一つの眼鏡屋選びの目安にはなるかと思います。
理由は以下の通りです。
① 認定眼鏡士のレベルより低いレベルの眼鏡店がもの凄く多い
② 認定眼鏡士を所得しただけあって、技術を「軽視」はしていない。

高レベルの担保にはなりませんが、最低限の目安にはなるものであると思います。

 

今後、認定眼鏡士のレベルそのもののレベルを上げる必要があるかと思います。そして一流店が資格所得に加わるようにならなければ、この資格は有名無実化してしまうのではないでしょうか。

 

ではまた後日