眼鏡のある生活

素敵な眼鏡ライフを送るためのブログです。

高品質な眼鏡を買っただけでは足りません

ここまで眼鏡そのものについて解説してきました。
今回から、「眼鏡」そのものではなく「眼鏡店」について書いていきたいと思います。

 

眼鏡だけでは不完全

高品質な眼鏡は、市場に多く出回っています。
様々な眼鏡ブランドを比較検討し、自分が気に入った眼鏡ブランドを見つけることをできるかと思います。

 

ここで問題です。

 

眼鏡を選ぶだけで完結してよいのか?

買っただけで、本当に良い眼鏡を掛けることが出来るのか?

答えは、NOです。

高品質な眼鏡というモノを買っただけでは、不完全です。

なぜなら眼鏡は、調整が必要だからです。
(ここでは、検眼といったレンズといった光学的なことは抜きで考えていきます。)

調整技術次第で眼鏡は別物に

調整というと簡単な行為のように思えてしまいますが、本当は大変重要な行為になります。

洋服屋さんのズボンの裾上げと言ったレベルと違います。

どちらかと言うと「仕立て屋」のクオリティーが必要なのです。
殆どの眼鏡店が調整を無料で行っています。「無料」サービスのため、消費者の方の中には、技術力を要すると思われていないのかもしれません。

 

少し話が脱線します。
眼鏡の調整・クリーニングが無料というサービス。

いつから始まったのか分かりませんが、悪しき習慣のように感じます。その店の顧客に対して行うのは勿論良いと思います。サービスの一環と捉えることが出来ます。

ただ顧客でない方が、当たり前のように無料で行ってもらう・・・こんな方は珍しくなありません。つまり「眼鏡の調整は、無料でやってもらえるもの」という概念は広く認識されている証拠かと思います。
ただこのサービスっておかしいって思います。

というのも靴屋で靴を無料で磨いて貰おうとする人いないと思いますし、洋服屋に無料でアイロン等を掛けてもらおうとする人もいないのではないでしょうか?

 

調整次第で眼鏡の格好良さは大きく変わります。

眼鏡の調整技術を、料理人の腕と置き換えてみてください。

 皆さんご存知の通り、最高級の食材が手に入っても料理人の腕によって味は大きく異なります。それこそ「素人の味」と「一流の料理人の味」では、天と地の差が生まれると思います。料理であれば、皆さん「当たり前でしょ」と思うと思います。

殊に眼鏡に関していうと「調整技術に差がある」と思っていない方が多いようです。もっと言うと眼鏡を調整することを知らない方すらいるのが現実です。

 

ただこの技術が、眼鏡を格好良く・長時間ストレス掛けるのに大変重要な要素なのです。それこそ眼鏡そのものよりも重要かもしれません。

最も高品質(有名ブランド)眼鏡を買うことさえできれば、欲求が満たされるミーハーな方にとっては、どうでも良いかもしれません。
ただ普通の方は、高品質な眼鏡を正しく格好良く掛けることを望んでいるはずです。(私はそう願っています)


では眼鏡の調整技術レベルが低いと何が起きるのか。

① 眼鏡の掛け位置が安定しない。
② 掛け心地が悪いと長く掛けられない
③ 睫毛・頬が眼鏡に当たり掛けることすら出来ない

 

①眼鏡の掛け位置が安定しない

適当な調整になると掛けたい位置で眼鏡が安定しません。これはよく街中で変な位置で眼鏡を掛けている方がいるかと思います。(敢えて下げ目に掛ける方もいるので下がっているのが全て悪いというわけではありません。)
せっかく格好良い眼鏡を掛けているのに、格好良く見えず・安っぽくダサい眼鏡を掛けている人になってしまいます。結果、周りの評判は良いはずがありません。

そうなってしまうと、本人も「良い眼鏡を掛けても・・安い眼鏡を掛けても同じか・・」と考えてしまっても不思議ではありません。

 

② ③長く掛けられない

(似たような項目なので一緒に説明します)


何度も言いますが、眼鏡は調整をしないといけません。調整をしないと長時間かけられない可能性が高いです。痛かったり緩かったりしたら掛け続けることが苦痛になります。

眼鏡の場合、この掛け心地は調整次第でどうにでもなります

恐らく眼鏡並みに「心地」が重要なアイテムがあります。
それは靴だと思います。
靴は、最初から自分の足型にあったモノを選ぶことが大前提になっていると思います。眼鏡にも同じ理論を持ち込む方が多いのです。

眼鏡は店頭の状態から調整をして自分の顔に合わせていきます。


ただ靴と眼鏡を同じと考えている方は本当に多いです。

そのため未調整状態の眼鏡を掛けて、掛け心地が悪い=自分に合っていないと思ってしまう方がいます。そう思う方が多いため、眼鏡ブランド自体が未調整でも掛け心地がある程度良いように眼鏡を作っています。そのこと自体悪いことではないことですが、そんなブランド(モデル)は格好良くないことが多いです。デザイン<売るための機能になっているからです。

眼鏡は調整をします。
店頭に置いてある眼鏡を劇的に変えることも珍しくありません。
仕立屋のオーダー品のように原型がないぐらい変えていきます。

シャツで例えます。
首周りはきつすぎる、袖が長すぎる、丈が短すぎる、胸がパツパツだったとします。殆どの方は、買うのを諦めると思います。
眼鏡は諦めないでください。
九割以上の可能性で掛け心地を良くすることが出来ます。

店頭では掛けることすら出来まかった眼鏡でも、普通に長時間かけ続けることが可能です。

 

低レベルな眼鏡店の悪

ただこの調整の技術は、一朝一夕で身に付くものではありません。
人、店によって大きく差が出る部分であります。
技術力の劣る眼鏡店は多いです。9割以上の眼鏡店が何かしらの問題を抱えていると言って良いと思います。(実際に統計を取ったわけではないので私の感覚的な数字になります)

その技術力のない店舗で購入した方が、眼鏡選びの選択肢を狭めてしまう契機になってしまっているのが悲しい現実です。

 

価格の安い眼鏡を販売している眼鏡店であれば罪は軽いと思います。買う側もそこまで期待していないからです。掛け心地が悪くても安い眼鏡だから致し方ないと思うからです。

罪が重いのは、高品質な眼鏡を販売しているのにレベルが低い眼鏡店です。

そんな店は、高品質な眼鏡を掛け心地が悪く長時間掛けられない眼鏡のまま販売します。結果それを買った方は、眼鏡が調整次第で掛け心地が良くなるという考えは生まれません。最悪なケースは、良い眼鏡も悪いい眼鏡も差がないと考えてしまうことです。

 

このような眼鏡店は、ファッションとしての眼鏡の可能性を狭めてしまっていると言えます。どうしても若い方をターゲットにしている眼鏡店は、技術レベルが低いことが多いのです。技術レベルの低い眼鏡店で初めて高品質な眼鏡を買った若い方(年は関係ないかも)が、「間違った状態の眼鏡をかけてしまう」「間違った知識を身につけてしまう」…もし最初から正しい知識を身につけることができていれば、その後の眼鏡人生は全く違うものになったことでしょう。

こんな不幸なことはありません。

 

このことは次回もう少し触れていきます。

ではまた後日