ファッションと眼鏡(ブランド編①)
そもそもファッション性の高い眼鏡とは?
ここのスタート地点を間違えると答えもあらぬ方向に着地してしまうので整理してから話させて頂きます。
もちろん私の主観を元にお話を進めていきます。
高いファッション性というとパリ・ミラノ・ニューヨークなどのモードの世界を想像する方も多いかと思います。ただその世界のお話をしてもあまり意味がないように感じます。もし知りたいのであればインターネット等ですぐ確認がとれます。またモード≒奇抜なサングラス(眼鏡)が多いので、実際に掛けるには現実的でないことも多いです。その世界の眼鏡を語っても参考になる方は少ないかと思います。
ここではファッション性の高い眼鏡≒おしゃれな眼鏡という観点からお話をしていきます(もちろん実際に使いやすいモードな眼鏡もあるのでその要素も入れたいと思います)。実際に取り入れやすいものを中心に。
ではおしゃれな眼鏡をどう探すか?
雑誌媒体に露出されるとそれが良いものだと思っている方が多いように思います。特におしゃれではない方に限って・・・
雑誌の情報≠良い眼鏡の情報
雑誌に掲載されると、おしゃれな眼鏡・ファッション性が高いように感じます。ただ感じるのは当たり前で、雑誌は読者に良いものだと思わせるように記事を書いているからです。それがファッション誌の仕事です。そのため雑誌等による刷り込みによって、おしゃれだと感じてしまうのです。これはファッションアイテムの殆どが同様かと思います。ブランド・ショップ等が仕掛けたい・売っていきたい商品が、良いものと思わせる情報を雑誌を通して宣伝されているのです。雑誌とショップは、持ちつ持たれつの関係です。売れるもの・金になりそうなものを頑張って売ろうと必死です。
雑誌に出てくる眼鏡は、かなりの割合で大人の事情です。格好が良いからではなく載せなければいけない大人の事情が高いです。
またはクリエイティブな観点から勧めるというよりは、読者の受けが良いかどうかが重要です。つまりは恰好良いものを広めたいのではなく「部数を伸ばしたい」「もしくは広告を獲得したい」という商業的な理由であることが殆どです。
雑誌が売れなくなったと言われますが、依然と雑誌・ネットの情報は絶大です。鵜呑みに信じている方は本当に多いです。それを知っている(信じている)小売店・ブランドは、高い金を払って広告を載せるのです。
その結果、実際は評価が低いものが良いもののように紹介され、良いもののように思わせ販売しているのです。
本当にファッション性が高く、本当におしゃれな眼鏡に共通することがあります。
それはオリジナルなデザインか?
そこに尽きると思います。
もちろんオリジナルでかつ恰好良くなければいけませんので、奇をてらうだけの眼鏡はこの項目では扱いません。(中には眼鏡が一番目立つのがコンセプトのブランドもあります)
詳しくない方は、「オリジナルって?」と思うかもしれません。
「雑誌に載っている眼鏡」や「有名眼鏡店で扱われている眼鏡」は、オリジナルデザインの眼鏡だと思っている方が多いかと思います。実は立派だと思われている眼鏡が、オリジナルデザインでないことが多いのです。
オリジナルデザインではない=つまり「パクリ」なのです。
「パクリ」というと中国製、量販店(スリープライス)等を想像する方が多いかと思います。
個人的には中国製・量販店等のパクリの方が、まだマシだと感じています。(ロゴを偽造するとかは、もちろん許されませんが)
なぜなら消費者の殆どが、安いものはデザイン等をパクり・品質も良くないと知っているからです。また中国製は自分たちが「オリジナルデザイン!」と声高に叫びません。そのため安価な眼鏡は、良質な眼鏡市場を犯していないとも言えます。(中には騙される方もいるかもしれませんが)
一番たちが悪いのは、2万円以上するブランドがパクリで成り立っているケースです。ある程度の値段が付けられている上に、それなりの店舗で販売されているためパクリだと思う方は少ないと思います。またそれらのブランドの中には、PRが上手かったり雑誌等に出ていたりするため良いもの(オリジナルなもの)に見えます。ただ立派なブランドではない可能性があることを知っておいてください。これら一部のPRに力を入れているブランドは、雑誌等を使い自分たちの眼鏡がオリジナルであるかのように訴えかけてきます。雑誌だけを見て判断している方は、恐らく騙されてしまうかと思います。
ではどうすれば騙されないか。
〈海外ブランド〉
日本に入ってきている海外ブランド(アパレルブランドは除く)は、総じてオリジナリティが高いです。オリジナリティが高く格好良いブランドでないと、日本のバイヤーも仕入れません。わざわざお金と時間を掛けて日本で売り込む意味がありません。海外ブランドも自国で成功できなければ、海外に進出する体力がないかと思います。
〈日本ブランド〉
問題が多いのは日本ブランドです。
日本ブランドが海外の人気ブランド(もちろん日本の人気実力ブランド)をパクっています。もしくはお互いがパクリあっています。
この日本ブランドの問題点を中心に今後話を進めていきます。
ではまた後日。
ファッションと眼鏡(初めに)
最初に眼鏡の良さについて書くと言いましたが、①の「高品質な眼鏡」の項目しか書いていないことに気が付きましたので、次の項目「ファッション感度が高い眼鏡」についてこれから書いていきます。
〈ファッション性が高い眼鏡の話をする前に〉
ファッションという抽象的な部分について書いていくので、この項目に関しては、私の主観を中心にお話しをさせて頂きたいと思います。眼鏡業界もしくはファッション業界では当たり前のように知ってはいるが、大人の事情で消費者には知られていないことを書いていきたいと思います。
〈まずファッションにおける眼鏡とは何なのか?〉
眼鏡が、主導権を持ってファッションを引っ張って行くことはありません。
眼鏡を掛けなくてもコーディネイトは成り立ちますから当たり前です。
ただ眼鏡は顔の中心にくるアイテムです。眼鏡を掛けると、コーディネイトの大きなアクセントになります。そのため自分に似合う眼鏡を掛けるのと掛けないのでは、印象に大きな差が生まれます。
そのためファッションブランドや雑誌等で、眼鏡を効果的に使ったコーディネイトが当たり前のように見られるようになりました。また毎シーズン、今年のトレンド○○〇と言った項目に、今シーズンの眼鏡(サングラス)動向と言った特集も組まれるぐらい、ファッションにおける眼鏡は重要な役割を持つようになっています。
「似合う」には、二つあります。
「顔に対して似合う眼鏡」
雑誌等で眼鏡特集があると必ずと言ってQ&Aのような項目があります。「こんな眉毛にはこんな眼鏡が・・・」とか「こんな顔の形には、こんな眼鏡が・・・」と言った類のものです。また眼鏡を探されている方から「自分の顔に何が会いますか?」と聞かれることも多々あります。そのようなことから考えると、多くの方が気にしているポイントなのかと思います。
顔に似合うかどうかは、もちろん重要な要素かと思います。
ただここに囚われている方ほどアンバランスな眼鏡を掛けていて、垢抜けていない雰囲気を持つ方が多いように思います。
また眼鏡屋(販売員)にもこの項目を重視している店が多々あります。そこを必要以上に重視している店ほどダサい店(人)のことが多いです。ご存知かもしれませんが、眼鏡屋の人間の大多数は物凄くダサいです。そのような眼鏡屋に限って顔との相性等のマニュアルを頭に詰め込んでいるように思います。恐らくファッションに自信がないため理論武装というメッキをしなければ恰好が付かないのでしょう。ただ聞いて来るお客様自身が無知なため、最もらしいことを言われて納得してしまっているようです。
冷静になって一度見てください。アドバイスしている店(人)自体がダサくないですか?そんな人のアドバイスを信じて後悔はありませか?
「ファッションに対して似合う眼鏡」
当たり前のことなのですが、服と合っていない眼鏡をしていると本当にアンバランスな雰囲気を与えてしまいます。ただ眼鏡を他のアイテムと切り離して考えてしまう方が多いのも事実です。そういう方は前述の顔に対しての眼鏡ばかりに囚われている方です。(もしくはファッションにまったく興味がない方)
顔に対してだけではなく、自分のファッションに対しても似合っているかどうかが重要です。
今回、(トータル)ファッションという観点から格好良い眼鏡について話します。
大きく3つに分けてお話していきます。
1、 ファッション性の高い眼鏡ブランドとは?
2、 ファッション性の高い眼鏡を何処で選ぶか?
3、 雑誌の情報は信じられるか?
ではまた後日。
①高品質な良い眼鏡(LINDBERG)
前回、海外ブランドにも高品質な眼鏡がある話をさせて頂きました。
ただブランドによって品質・特徴もまちまちなので個別に説明させて頂きます。
design by LINDBERG | made by LINDBERG
目次
LINDBERGとは。
どんなブランド?
80年代初頭、デンマークのポールヨルン・リンドバーグが建築家のHans Dissingと共同で立ち上げたメガネブランドです。
「最小限の構造で最大限の機能を実現する」というデザインコンセプトの通り、軽さとフィット感が最大の特徴です。
素材にもこだわり、メガネフレームは、医療分野でも使用されているチタンを使い、ノーズパッドには、医療用の低アレルギーのシリコンを採用しています。
ネジを使わず溶接をしない構造のため、超軽量かつ柔軟で丈夫なフレームです。既成概念に捉われない構造は革命を起こし、数々の国際的デザイン賞を受賞しています。また デンマーク王室認定のアイウェアにも指定されています。
ではここから私見をお話しします。
最初に申し上げておきますが、私はこのブランドを大変評価していますので宣伝のような感じになるかもしれませんが、私とLINDBERGは個人的な関係はございません。
LINDBERGは複数のシリーズを持つ。
まずLINDBERGは、いくつかシリーズがございます。
RIM、SPIRIT、STRIP、ACETANIUM、NOW
(厳密にいうとこれ以外もありますが、主なものはこの5シリーズです。)
5つもシリーズを持つブランドも珍しいかと思います。
RIM(ワイヤー状のメタルで形成)
SPIRIT(フレーム無し)
STRIP(シート状のメタルで形成)
ACETANIUM(プラスチックフレーム)
NOW(レンズのような大変薄いプラスチックフレーム)
リンドバーグが優れている箇所
<一般的に良く言われている優れている点>
・良質なチタンを使用
・溶接をしない
溶接をしないため大変丈夫な作りになっています。
詳しくは→以前説明したブログへ
http://blog.hatena.ne.jp/kotonomegane/kotonomegane.hatenablog.com/edit?entry=10328749687190457197
ただこのことは、他のブランド(ic!berlin,markus T,mykita・・)との差が分かり辛いです。なぜならネット・雑誌等などで調べても同じことを言っているため、品質の差はわかりません。ただ品質には大きな差があります。
リンドバーグが特に優れている点
① 調整ができる。
他のブランドもある程度出来ますが、リンドバーグは凄く出来ます。
他のブランドは、あくまで外人用に作られています。あまりアジア人のことは考えていません。そのため全てのモデルとは言いませんが、相性の悪いモデルだと掛け心地が改善しません。(相性が良いと凄く良いのですが)
〈他ブランドの場合〉
1、クリングスが短いため、調整に限界がある。鼻パットが鼻に刺さるように当たる。鼻への当たりを良くしようとすると睫毛が当たる。
2、幅の抑えが弱く落ちる。軽くても落ちたらいみがありません。
LINDBERGも抑えは弱いですが、他でしっかり押さえられるので安定します。
ブランドによって大分違うので簡単にまとめます。
↓ ↓ ↓
ic!・・・比較的、抑えはしっかりしています。
レンズが重くなる方は注意が必要。
またフロント・テンプルがプラスチックのものは掛け心地が悪いです。
MYKITA・・・抑えが弱いです。ただその弱さを気に入る方もいます。
MARKUS T・・シリーズによって大分掛け心地が異なる。
テンプルが金属のもの以外は選ばない方が良い。
silhouette・・掛け心地のレベルは、LINDBERGに近い と思います。
② 凄く丈夫
他のブランドも丈夫だと言いましたが、リンドバーグはもの凄く丈夫です。
他のブランドは、定期的に破損させている方がいますが、リンドバーグは殆ど見かけません。(ただNOWだけは問題があるようです)
〈他ブランドの場合〉
ic!・・・以前は凄く丈夫でした。調整しやすく改良したことによって、破損させるケースを見かけるように
MYKITA・・・はっきり言って丈夫ではありません。ヒンジ部分の渦巻き部分を折る方が多いです。通常使用でも折れます。
MARKUS T・・折れなくても問題が起きるケースが多いようです。シリーズによって作り方が違うのでシリーズによって問題の置き方がことなるようです。
silhouette・・あまり丈夫ではありません。折れたり抜けたりします。
③ カラーが強い
フレームに付けられているカラーもリンドバーグが大変強いです。他のブランドは、弱いブランドはかなり弱いです。リンドバーグのカラーは、他ブランドと違う付け方をしているためです。
〈他ブランドの場合〉
ic!・・・以前は強かったように感じます。ただ今は、改悪されカラーは弱くなりました。BLACKは、剥がれやすくて有名です。
MYKITA・・今も昔もカラーは弱いです。
MARKUS T、silhouette・・それなりに強いようです。←すみません、そんなに詳しく
ありません。
ic!、MYKITAは、カラーが弱いせいか錆ます。
この2ブランドの素材は、ステンレスで作られています。ステンレス自体は錆びないらしいのですが、見た目は錆びているようにしか見えません。これを見るとチタンの方が優れていると感じます。
④ 真面目
海外ブランドでは珍しく日本人的な真面目さがあります。
どこが真面目かというと。
1、改良が行われる。
定期的に改良されます。昔から掛け心地が良いのですが、さらに掛け心地が良くなる工夫が行われます。(改良は当たり前のように感じますが、他ブランドでは中々されません)
2、IDナンバーが付けられている。
フレーム1本1本に、IDナンバーが付けれている。何か問題があったときに追跡できるようになっている。また保証がしっかりしています。(丈夫さに自信があるから保証期間も長いです)
3、納期が守られる
通常海外ブランドは、納期がアバウトな上にかなり待たされます。予定の納期から大幅にオーバーすることも珍しくありません。何が問題かというと、パーツが壊れ注文してもパーツが中々届きません・・しかもいつ来るのか未確定なので気を揉みます。
LINDBERGは、納品が早いです。しかも予定の納期よりも早く届きます。(そもそも壊れにくいので、パーツを取り寄せるということは中々ないのですが)
silhouetteは、さらに納期が早いです。日本法人がしっかりしているので、国内で修理・パーツ供給が行われるので安心です。(壊れ易いですが、この納期は安心です。お金はかかりますが)
4、デザインの広さ
日本ではコンサバなブランドとして認知されているせいか、デザイン性が低いと思われている時があります。
私の考えは真逆です。
デザイン・シェイプ・サイズが、かなり豊富のため自分に合う眼鏡見つかります。
またシンプルなデザインは、自分の服を邪魔をせずに洗練された雰囲気に格上げしてくれます。そして定番のモデルは廃版せず長年作り続けてくれますので、スティーブ・ジョブスのように長年同じものを愛用し続けることができます。
LINDBERGを掛けてダサくなるのであれば、あなた自身のセンスを疑うべきです。
自分に合う眼鏡が分からない、自分の服に合う眼鏡が分からないだけです。
(最も提案する眼鏡販売員が無能なのかもしれません)
頑張ってあなたに合う眼鏡を探してみてください。
5、セミオーダーが可能
4の補足です。カラー・仕様等の組み合わせが変更可能です。例えばフロントは赤で、テンプルが黒とか無限の組み合わせが可能です。これは国内外問わずかなり珍しいです。通常組み合わせサイズは決められています。
セミオーダーでも、追加料金はかかりません。
LINDBERGの注意点
①NOWは気を付けて
NOWというシリーズだけ少し異質です。素材の使い方が違うため、良いところ悪いところどちらもあります。
〈良いところ〉
1、フロントのプラスチックが大変薄いため凄く軽い。
2、薄いプラスチックが上品な雰囲気を出してくれる。
3、メタルフレームのような薄さのため、初めてのプラ枠の方にも抵抗が少ない。
〈悪いところ〉
薄いプラスチックに細い金具を刺し作られているため、金具が抜けやすいようです。
他のシリーズでは、起きえないトラブルです。
このことはsilhouetteにも同じことが言えます。やはり無理がある構造のようです。
ただ仮にトラブルが起きても、前述の納期が早く、保証が充実しているため煩わしさは最小限に抑えてくれます。ただ眼鏡を一本しか持っていない方は、避けた方がよいかと思います。
もっとも眼鏡を一本で済まそうとされる方がいますが、やめた方が良いかと。
②値段が高い
LINBERGは高いです。
5~6万円程します。ただ質から考えると適正価格です。
結局LINDBERGに悪い点は殆どありません。
今回は、宣伝記事のようになりましたが事実です。
ではまた後日
①高品質な良い眼鏡(その五)
海外製の高品質眼鏡
「日本製が一番で、海外はそれ以下」とは限りません。
肩透かしのようで申し訳ございません。
先ほどまで海外製眼鏡の質を酷評してきましたが、全てが悪いわけではありません。
日本製にも劣らない丈夫な眼鏡はあります。
目次
【主なブランド】
具体的なブランドは、LINDBERG、IC!BERLIN、silhouette、MAYKITA、Markus T等です。これ以外にもあるかと思いますが有名どころはこのぐらいです。
〈ic!berlin〉ic! berlin - screwless eyewear
〈silhouette〉シルエットめがね
〈MYKITA〉MYKITA - DESIGNER GLASSES & SUNGLASSES
結構有名なブランドなのでご存知の方も多いかと思います。私もいくつか所有していますが、本当に丈夫な眼鏡です。日本製以上の強度を備えています。そしてなんと言っても軽いです。見た目からもお分かり頂けるかと思います。
【なぜ海外ブランドなのに丈夫で品質が高いのか】
昔ながらの眼鏡は、日本が一番と申し上げました。
日本の眼鏡は、日本人らしい丁寧さと技術力によって作られています。結果品質の高い眼鏡が作られています。
上記海外ブランドは、発明と言っていい革新的な構造により高品質な眼鏡を作り上げました。また新しい構造とは、現在の技術だから作ることができた眼鏡でもあります。
そしてその革新的な構造は、強度、柔軟さ、軽量と全てに秀でたメガネとなっています。
何が革新的なのかと言うと、「溶接無し」「ネジ無し」の2点です。
この二点は、最近よく目にする構造のためご存知の方も多いかと思います。どんなものなのかを整理したいと思います。
「溶接をする眼鏡」と「溶接をしない眼鏡」
通常、眼鏡はパーツとパーツを溶接して作られます。
眼鏡を見て頂ければ、溶接箇所を確認できると思います。この溶接技術が、日本製が飛びぬけて質が素晴らしいです。前回も触れましたが丈夫に(そして綺麗に)溶接されているため、長く愛用できる眼鏡になっています。
では、溶接をしない眼鏡とは。その名の通りパーツの溶接をせずに眼鏡を形成しています。初めて見た方は、驚きの構造をしているかと思います。この革新的な構造は様々な利点を生み出しています。
溶接をしない眼鏡の利点
「眼鏡が壊れる場所はどこか?」
眼鏡が壊れる箇所は、だいたい決まっています。
壊れる箇所で一番多いのは、溶接箇所です。パーツが途中で折れることよりパーツとパーツの接着箇所が取れてしまうことの方が圧倒的に多いのです。
その溶接がないということは弱い箇所が存在しないということになります。
そのため溶接をしていない眼鏡は、大変強いのです。よく上記のブランドを触ると細く薄く作られているために不安がられる方がいます。しかしこの細さは心配する必要はありません。特に上の2ブランド(LINDBERG、ic!berlin)は、折れなくて有名です。右の針金状の細さも驚くほど丈夫なのです。もっと言うと、折ろうとしても中々折れません!!
そもそも「折れる」という問題が多発するのであれば、ブランドも若干太くするはずです。しかし薄く細いままでも問題がないため、この太さを長年続けています。
寧ろ太くすると弊害が生まれます。
弊害というのは、重くなるからではありません。(少し太くしても軽さは損なわれません。というのも元々が凄く軽いから少し太くしても軽さは損なわれません)
弊害というのは、太くすることによって金属の柔軟性が低下してしまうことです。低下することによってフレームが力を逃がすことができません。力を逃せない結果、レンズに力が伝わりレンズの破損に繋がります。またフレームが歪みやすくなってしまいます。
軽くするためだけに細くしたのではなく、丈夫さ今後のことも考えられた太さなのです。
「ネジ無しの利点」
溶接をしないことによって、もう一つの利点「ネジ無し」が可能になります。
ネジを付ける眼鏡は、ネジを入れるためにネジを抑える(受ける)ためのパーツが必要になります。そのパーツは溶接をし付ける必要があります。そして溶接箇所が増えると破損可能性が高くなるのです。
溶接しないブランドは、このネジを使用しないために構造を生み出した言えます。なぜならどのブランドも、通常ネジを使用していた箇所が革新的な構造に進化していることが多いのです。ネジを使用しないことによって、柔軟性が格段に増しています。
あと当たり前のことですが、ネジがないことによってネジが緩みネジが抜け落ちるこちがありません。
今回挙げたブランドによっても差がありますので、次回からはブランド別に良い点悪い点を話ていきたいと思います。
では、また後日。
①高品質な良い眼鏡(その四)
999.9の話で話がそれましたが、元に戻そうかと思います。
「良い眼鏡と安い眼鏡はどう違うの?」
と聞かれることがあります。
良い眼鏡は、丁寧に作られているため品質が高くなります。品質が高い眼鏡は、掛け心地を保ち、仮に崩れても掛け心地を直せる眼鏡です。そして高品質な眼鏡は細部にわたって丁寧に作られています。
では「丁寧に作るとはどういうことなのか」をお教えします。
目次
メタルフレーム編
溶接がしっかりしている
普通のメタルフレームは、パーツパーツを溶接して作られています。その溶接箇所の出来は、品質に大きく関わってきます。見た目では分かりにくいのですが、長く使うためには重要な部分です。
溶接技術は日本製と海外製では大きな差になってきます。(もちろん3プライスショップのものは良くありません)。価格の高い日本製はしっかり溶接されています。逆に価格が高くても外国製の眼鏡の溶接は貧弱です。
溶接が丁寧に行われていなければ、簡単に折れます(厳密に言うと折れるのではなく、ロー離れと言って溶接部分が離れる)。
特にチタン製の差は大きいです。時々、「4万円もしたのに折れた!!」というクレームを聞くことがありますが、海外製では珍しくありません。丈夫だから4万円もしたのではなく、デザインなどの凝り方・インポートだから4万円しているのです。もし仮に店員に「丈夫だから安心してください」と言われたのであれば遠慮なくクレームを言ってください。
色が剥がれにくい
カラーがしっかりしているブランドは、溶接もしっかりしていることが多いです。カラーも溶接も丁寧に時間をかける必要がある工程です。ただ店頭では差が分かりにくい部分です。「外見では分かりにくい部分にも時間を掛ける」いかにも日本人が得意とする工程です。
メタルフレームの場合、色が剥がれると芯がね(シルバー色)が剥き出しになります。カラーフレームの場合、剥がれたところだけシルバーが剥き出しにになるため、かなり汚くなります。最近は、クラシック眼鏡が流行っているため金、銀系のメタルが多いので仮にはがれてもあまり目立ちません。また金銀色は、どのブランドもカラーは比較的強いです。
またカラーは見た目だけではありません。カラーをすることによって金属が剝き出しになりません。金属をコーティングすることによって、金属の劣化を防ぐとともに金属アレルギーなどから守る役割もあります。そのためカラー(メッキ)は、長く使用するという意味で大変重要な役割を担っているのです。
剥がれやすそうなカラーの見極め方として、ペンキで塗ったような厚塗りな感じのものは剥がれやすいことが多いです。またカラフルなフレームも剝がれやすいことが多いです。(一部カラフルでも強いものもありますが、そんなブランドは大変少ないです)
プラスチック編
質の良くないプラスチックは、素材が柔らかい。
通常眼鏡に使われているのはアセテートという素材です。アセテートの中でも硬いものと柔らかいものがあります。柔らかいアセテートを使っていると単純に歪み易く広がり易いです。そのため良い状態をキープすることが難しくなります。
海外ブランドは柔らかいプラスチックを使用していることが多いです。
(特に鮮やかな色のフレーム、ライセンスブランドに使われることが多い)
ブランドも自覚しているため、「バネ蝶番」を使用することがあります。
バネ丁番・・・ネジでつながれている部分が、スプリングによって外側に動く構造。こんな構造です↓
https://www.taiyomegane.com/company/repair/1345/
バネ蝶番の使用により掛け心地(幅の抑えつけ)が押さえつけが弱くなり、楽に感じる方が多いと思います。
ただ一番の理由は、歪み防止・広がり防止です。バネの動きにより力を逃がしてくれるのです。そのため柔らかい素材を使用していても広がりにくくなります。もし柔らかい素材で、バネ丁番なしで作ると簡単にテンプルが広がってしまい、すぐ緩くなってしまいます。
ときどきバネ蝶番は手間が掛かっていると思われますが、むしろ手間をかけないために使用していることが多いのです。
バネ蝶番が仮に素晴らしいパーツであれば、日本のブランドも使うと思います。何故使わないかと言うと、バネ蝶番は故障が起きやすいのです。パーツが増えるため破損する可能性の箇所が増えます。またバネ蝶番には、スプリング等が入ってます。そのスプリングが錆び易いのです。
特に海外ブランドのバネ蝶番は質が良くないものが多いです。またデザインの邪魔にならないように、バネ蝶番を細くしたり交換出来ない構造にする場合もあります。そのためより壊れ易くなっているのに、修理ができない場合もあるのです。
パーツの精度が低い。
特にメタルを使ったパーツの精度が低いです。(プラスチックのメガネでもメタルは使われています)
日本のブランドは一つ一つのパーツの誤差が少ない。
そのため出来上がったパーツをただ組めば完成します。当たり前のことに思われるかもしれませんが、実は当たり前でもないのです。粗悪な海外製はパーツの個体差が大きいため、ただ組んだだけでは綺麗に組み立てられない。いびつなメガネになるため、微調整を行う必要が出てきます。
海外ブランドの中には、酷い場合だと微調整ではすまないこともあります。その場合パーツを大きく削らなければいけません。強度を保つために必要な厚みにしてあるはずのパーツを大きく削る…良いはずがありません。つまり新品のメガネにキズを入れているのです。亀裂を入れられたパーツ・薄くなってしまったパーツ・・・新品なのに既に傷んでいるのです。4、5万円しているブランドで驚愕の品質の悪さなものも見たことがあります。(3プライスより悪い場合も)
見分け方(これで全てが分かるわけではありませんが)。2、3回テンプルを開閉してみてくださいスムーズに開閉できない場合は怪しいです。言葉で伝えにくいのですが、同じ力で開閉しているのに動きが鈍くなるときがあるのが注意です。
またテンプルとフロントをつないでいる丁番の厚みが均等でないものも注意してください。フロントとテンプルの繋ぎ目に使われていてネジが通っているパーツです。
通常3枚~5枚(横から見たときの板の数)使われていますが、この一枚一枚が平行に走っていないものが時々あります。
精度が悪い眼鏡ブランドは、パーツが交換できません(珍しくありません)。なんだかの理由でパーツを交換しなければいけない時、誤差が大きいため交換ができないのです。壊れたら終わりだと思っていた方が良いかと思います。
海外ブランドでも日本に入ってきて10年以上続いているブランドをお勧めします。そういったブランドはある程度の精度は保たれています。(それでも日本製には劣りますが)
その事実を知った上での購入をお勧めします。
ではまた後日
①高品質な良い眼鏡(その三)
そもそも眼鏡の高品質とは何か?
ただその前に勘違いしている方が多い点がありますので整理しておきます。
目次
高品質=掛け心地が良いと勘違いしている方がいます。
高品質=掛け心地が良いと言うのは、半分正解と言った感じです。
高品質なブランドでなくても掛け心地は良くなります。
掛け心地が悪いのは眼鏡のせいではなく、眼鏡販売員の腕が悪いのです。掛け心地が良いか悪いかは販売員の力量に大きく関わってきます。高品質なモノを置いてある眼鏡店は、販売員の技術力が高いことが多いため掛け心地が良いのです。
(もちろん海外ブランドの一部に調整しても掛け心地が悪いものはあるので注意を。このことも後日説明します)
眼鏡は靴と違います。
販売員の力量で掛け心地は、大きな差が生まれます。
どちらかと言うと、仕立て屋さんのような感じです。
もし眼鏡の掛け心地は、店頭に置いてある状態の掛け心地で決まると思いこんでいる方がいましたら、良い眼鏡を掛けているかもしれませんが良い眼鏡屋を利用していないのだと思います。
「高品質=掛け心地が良い」は、言葉足らずで「高品質=掛け心地が良い状態を保ち続ける」と言うのが正しく。また「高品質=歪んでも元の状態に戻せる」のが高品質な眼鏡なのです。(調整できるブランド、歪みを直せるブランドについても後日)
凄いが初心者向けの999.9
日本のブランドに999.9というブランドがあります。
ご存知の方も多いかと思います。日本を代表するブランドの一つです。
このブランドは「掛け心地が良い」とよく言われます。間違いではないかもしれません(実際にそう感じている方がいるので)。ただこれも言葉足らずで「調整をしなくても掛け心地が良い」と言うのが正しいです。
そもそも999.9は「店頭に置いてある状態で掛け心地が良いように」と言うのが一つのコンセプトにあります。
創業者の方(今はブランドから離れています)は、“実際に店頭で掛け心地が良い眼鏡が売れている事実”に気が付きました。
眼鏡店にとって眼鏡は、調整することを前提にしていたため、未調整の状態で掛け心地が悪くてもそこまで気にしていませんでした(恐らく今でも)。
ズボンを買うとき、
殆どの人が裾直しを前提に考えズボンを選択すると思います。そのため、店頭のズボンは長めに設定されているかと思います。これは裾を直せることを知っているから問題がありません。長いから購入をやめるということはしないかと思います。
仮に裾直しができると大半の人が知らないならそうはいきません。皆自分の長さに極力合うものを探すはずです。そしてブランドも日本人の平均値を取り平均的な合いそうなサイズにしていると思います。
眼鏡は残念ながら調整をできることを知らない人が多いです(もしくは知っていても低いレベルの調整技術しか知らない)。
その事実に気付いた創業者は、999.9設立にあたって重視した部分が「未調整でも掛け心地が良い」という部分だったのです。このことは、雑誌のインタビューで本人が実際に語っています。
この戦略がはまり今の999.9を作ったと言っても過言ではありません。
999.9は革新的と言っていい切り口で始まったブランドなのです。999.9は良さは、未調整の状態で7割合っていることです。ただ独特なパーツを使っているため、調整をしっかり行っても100点な掛け心地にはならないことが多い眼鏡です。実際、眼鏡屋が見れば「何故これ?」(使っている理由はわかるけど…)「これじゃ100点にはならないな」ってパーツを使っています。
そのせいか
私の経験上、眼鏡販売員自身が実際に掛けていることは少ないです。本当に掛け心地が良ければ販売員もかけます。特に年配の販売員やファッションに興味ない販売員はかけているはずです。ただかけている販売員は殆ど見たことがありません。
もっと言うと999.9の眼鏡を掛けてるのが恥ずかしい気持ちにもなります。
また昔から眼鏡を掛けている人(特に眼鏡にお金を掛けれる方)の支持は低いように感じます。なぜなら昔からちゃんと調整をしてもらっているため、100点の調整を知っている。そのため自分が見た目で気に入った眼鏡を選んで良いことを知っているのです。
ただ富裕層のかたでも40歳を超えて眼鏡を掛け出した方には、999.9ファンの方は多いように感じます。経験値がないため雑誌の情報・店頭での掛け心地に惹かれるのでしょう。ただそのような方でも眼鏡のことを知り経験値を上げると他ブランドに流れるケースを良く見受けられます。実際、私の顧客様でも数多くいらっしゃいます。
下記の流れに感じです。
客「999.9の眼鏡ある?」
私「無いですが、何故?」
客「掛け心地が良いから!」
私「他のブランドでも掛け心地良くなりますよ」
客「えっ!?…
本当だ。これなら999.9じゃなくて良いや。」
(もちろんもっと段階は踏んでますがこんな感じです)
こんなやりとりは良くあります。多分どの店舗であるのではないかと思います。
もちろん999.9の未調整の状態で7割合うというのは凄いことです。その構造を見つけたことは、大変素晴らしいことかと思います。
今までの既成概念を打ち破ったアプローチ
まとめ
話は少々ずれましたが、私が言いたいのは、眼鏡は調整をする前提で作られているということです。一から作るわけではありませんが、仕立て屋さんのような技術が必要なのです。店頭の眼鏡を掛けて掛け心地が悪いと言っているのは、仕立て屋さんで洋服のサンプルを着てサイズが合っていないと文句を言っているようなものなのです。サイズを測り丁寧な調整で仕立てていくのが眼鏡屋の役割なのです。
もっとも情報・技術を提供できている眼鏡屋が少ないため、誤った状態になっているのかもしれません。
中には掛け心地を直せない眼鏡もあります。
そのことはまた後日。
①高品質な良い眼鏡(その二)
「丈夫な眼鏡」その二
1、海外製の眼鏡について
(前回同様、丈夫さに重きを置いた品質について)
前回、日本製の眼鏡について書きました。
では今回は海外ブランドについて。
「海外ブランドの品質」
ここで言う海外ブランド=海外製とします。
なぜこの前提条件を作るかというと、海外ブランド=日本製というブランドもあるからです。品質を大事にする海外ブランドは、日本製であることが多いのです。元々デザインの拘りが強かった上に、品質にも拘るので高価格になることが多く4万円~7万円ぐらいします。
「日本製眼鏡と同じ作り方をしているものは、絶対に日本製より劣っています」
「日本製眼鏡と同じ作り方」・・・昔ながらの眼鏡です(下リンク参照)
http://www.masunaga1905.jp/collection/search.html#
長く業界に携わってきましたが、日本製を超えた眼鏡を見たことがありません。絶対に超えられない差があります。そのため海外ブランドだが、製造は日本というブランドが多いのです。 特にアメリカのラグジュアリーブランド
(THOM BROWNE、DITA、BARTON PERREIRA・・・挙げればきりがありません)
アメリカには資本主義、効率化の波に負け眼鏡工場が殆ど残っていません。そのため海外に生産の場を探さなければいけません。そして高品質なものを作れる工場を探すと日本の工場にたどり着くのです。
もしアメリカブランドで日本製でないものを見つけたら品質を疑ってみてください。中国製などの可能性が高いです。また金額が安いのは要注意です。インポートものが安く手に入るだけで怪しいです。
「ここで注意点」
①made in Japanという表記も鵜呑みにしてはいけません!
信じられないかもしれませんが、
最初から最後まで日本製造でなくてもmade in Japanと表記されているメガネはあります!
パーツの製造は海外(中国が多い)で行い→「組み立て」「仕上げ」は日本で行う。それって中国製じゃないかって思うかもしれませんが、最終工程が日本であれば良いようです。凄くグレーな感じですがルール違反ではありません。服飾業界も同様なようですし、魚介類も水揚げ地が産地として記載されるぐらいなので日本では当たり前なのかもしれません。
もちろんこれはイタリア製、フランス製等にも同じことが言えます。全てがイタリア、フランスで行われず組み立てだけが行われている可能性があります。
ここを疑うとキリがないですが、やはり価格は大きな目安になるかと思います。インポートで3万円前後は怪しいです。
また全て日本で製造しているブランドは、「全て日本製造」ということを強調していることが多いです。ただ当たり前ですが全て日本製の海外ブランドは、4万円越えが多いです。
②ラグジュアリーブランドでも眼鏡の質は信じるな!
服・バッグ等のクオリティで有名になったブランドは、眼鏡を自分たちで作っていません。そもそも眼鏡工場を持っているはずがありません。そのため大きく分けて二通りの方法で作られています。
1、イタリアの超大手眼鏡メーカーが旬なものを大量に作っている(ライセンス)
有名ブランドの多く(50ブランド以上)が、限られた大手眼鏡メーカーで作られています(大手眼鏡メーカーと言えるのは4社程度)。
この限られた大手眼鏡メーカーが、旬な時期に旬なモデルを大量に作っています(特にサングラス)。中には凝ったクラフトマンシップ溢れるモデルや、質を重視した眼鏡などもあります。ただ多くのモデルは安価な大量生産品が多いように感じます。この大量生産のモデル(サングラス)は、質が悪いのに価格は高いので、高品質なものをブランドに求めている方は避けた方が良いと思います。
2、人気・有名眼鏡ブランドとコラボレーションして作っている。
ここで言う「人気・有名眼鏡ブランド」と上の「大手眼鏡メーカー」の大きな違いは、オリジナルブランドを持っているかいないかの違いです。「大手眼鏡メーカー」はライセンスのみしか作っておらず、「人気・有名眼鏡ブランド」は自前の人気ブランドを持っています。
コラボして眼鏡を作るアパレルブランドは、眼鏡に対して拘りが強く、自分たちの服に合うようものを作りたいという気持ちが強いブランドです。そのため技術力があり高品質な眼鏡を作れるメーカーを探しています。そして自分たちの要求に答えてくれる人気眼鏡メーカーとコラボするのです。そのため「どこと提携して作っている」と発表していることが多いです。それだけで質の裏付けとなります。
コラボで作っているアパレルブランド・・THOM BROWNE、MAISON MARGIELA など
2、海外ハンドメイド
ハンドメイドと聞くと高品質なものと想像される方が多いかもしれません。確かに靴、バッグ、時計などは「海外ハンドメイド=高品質」と言っていいのかもしれません。実際、私も海外ハンドメイドアイテムを多く所持しています。
しかし眼鏡に関していうと海外ハンドメイド≠高品質です。むしろ質は低いと思います。
ヨーロッパブランドの場合、イタリア・フランス製のことが多いように思います。ブランドのカタログ・HPを見ると熟練の職人が時間を掛けて作っているといった謳い文句をよく見ます。時間を掛けているのは本当かもしれませんが、はっきり言って質は悪いです。
中には驚くほど質の悪いブランドで、4~5万円の値が付いていることもあります。特に金属フレームの質は驚くほど低いです。
具体名は避けさせて頂きますが、4万円を超える老舗ブランドでも質は国産の1万円台のものより低いんじゃないか!?ってものもあります。(丈夫さって観点で)
その老舗ブランドは、一時休止していて比較的最近(10年前ぐらい)再始動したブランドです。質をうたっていますが、看板に偽りありです。そもそも一度産業が死んだ地域で再始動しているので、質が良いはずがありません。産業は一度死んだら復活は難しい典型のように感じます。
ではなぜそのようなブランドが人気なのか。やはりデザイン力とブランディングです。これにつきます。ただ一つ言わせてください海外製は質が低いです。その低さを知った上での購入をお薦めします。
そもそもヨーロッパの職人と日本の職人のレベルは同じではありません!!ヨーロッパの職人という言葉に騙されないでください。
お店の人に聞いても、恐らく微妙な反応をすると思います。
多分高品質とは答えません。
「昔の雰囲気を大切にしている」「味がある」「高級感がある」丈夫とは言いません。
もし「昔から丈夫で有名です!」と言ってきたら、その店(その販売員)は、無知か悪い人間です。
老舗という言葉で老舗=高品質とミスリードを誘っているのです。海外製眼鏡は、取り敢えず疑ってみてください。
例えばドイツも物作りで有名な国だと思いますが、ドイツには昔ながらの工場は殆どなくなっています。大変有名な(であった)ローデンストックも今はドイツで作っていません。
今のドイツ製眼鏡は、近代的な作りかたをしているブランドだけです。老舗ではなく革新的な作りのブランドです。結局、高品質な昔ながらの眼鏡は、日本技術力に淘汰され残っていないのです。